尾道という町が特別好きな町になった理由のひとつ。
それは『おのみち帆聲-Hansei-』という旅館での経験であることは間違いありません。
尾道らしい、心温まるひとときを過ごすことができました。
和洋折衷のアットホームなお部屋
幕末から続く歴史を持った料亭が、2020年に料亭小宿として生まれ変わった旅館『おのみち帆聲-Hansei-』。
全部で11室と大きすぎない旅館で、本格的なのにどこかアットホームな温かさを感じる旅館でした。
和室なのにインテリアは洋風で、和洋折衷具体が絶妙なのが落ち着ける所以なのだと思います。
照明も温かく柔らかくて居心地がとてもいい。
部屋の窓から見える、ちょっとしたお庭のような通路。
立ち入ることはできないのですが、綺麗に整えられていて雨で湿った様子を眺めているのも癒されるお庭でした。
洗面所に添えられた一輪の花。
こういう細かいところの気遣いが、心温まりますね。
宿の水周りの綺麗さは重要ポイント。
バストイレ別なのはかなり好印象です。
バスも清潔感があってゆっくりと過ごすことができました。
和室にある、蓋が自動で開閉するトイレって、ある意味新鮮です(笑)
ここもちゃんと清潔感があって居心地のいい空間でした。
浴衣も用意されているので、パジャマを持って行く必要はありません。
(私は持って行きましたが(笑))
日中は外を思う存分歩いてしっかりと疲れて、このお部屋でぐっすりと眠る。
旅行中は体力が削られていくので、こういう十分な休息が取れるお部屋は必須ですね。
いっそのことここに住みたい…!
侮れない美味しさのお食事と丁寧な心遣い
お食事はあらかじめ時間を予約しておき、時間になったら1階のお食事処で頂きます。
帆聲で頂けるのは、極上の本格和会席コース。
これがもう絶品中の絶品なのです…!
さすが、元々料亭だったというのも大きく頷ける質の高さでした。
時期によって内容は変わるかと思いますが、私たちが頂いたものは、尾道の春を感じられるお料理になっていました。
たこの甘煮…アジ…。
車海老…アワビ…太刀魚…。
ローストビーフ…。
全て、一口一口感動の声が漏れてしまうほどの美味しさ。
あまりにも反応が良くて、仲居さんに笑われてしまいました(笑)
個人的には、お肉料理より断然お魚料理が多かったのが嬉しかったです。
お腹はいっぱいになるのですが、なんだかすっきりした満腹感というか。
お料理の美味しさに感動し続けた後、さらに感動したことがありました。
デザートの前にご用意頂いたのが鯛めしだったのですが、すごく美味しそうな香りが漂ってくるのにお腹が既にだいぶ満たされている…。
それを察してくれたのか、私たちの席の担当の仲居さんが「お釜で鯛めしを用意しましたが、どれくらい装いましょうか。残りはおむすびにすることもできます。」と一言。
そんなおもてなしをされたのは初めてで、その言葉に感動してしまいました。
お茶碗少なめ一杯だけ頂き残りはおむすびにして頂いて、翌日の昼食として頂いたのですが…冷えてしまっていても美味しさ変わらず。
翌日まで感動が続くお食事って、今までの旅行で経験したことがあっただろうか…。
朝ごはんも最高!
血圧が低くて朝はテンションがすごく低いのですが、このお料理を見たら朝からテンション上がりまくりです。
瀬戸内海産の鯛料理を頂きました。
鯛は、まず薄造りをそのまま頂き、その後ご飯に乗せてお茶漬けとして頂けるのですが、鯛の味が上品で絶品で昇天ものでした。
胡麻だれがしつこくなくあっさりしていて、鯛の美味しさをさらに引き立ててくれていました…。
尾道の良さが詰まった旅館
広すぎずアットホームで落ち着くお部屋、瀬戸内海ならではの食材を使ったお料理のおもてなし。
広島旅行の始まりがここの旅館からだったので、「これが尾道かあ!」と初日から完全に虜になってしまいました。
お部屋に入った時に最初に目に入った、鍵に添えられたメッセージカードと小さなドライフラワーから、心から歓迎してくれているんだなあと感じられてしみじみ。
ちなみに写真手前にあるのははっさく大福で、お着き菓子として用意されていたのですが、実は大福が苦手な私でも「大福美味しい!」と叫んでしまうほど気に入ってしまい…次訪れたらまた頂こう!
—–
〒722-0045
広島県尾道市久保2-15-15
Tel. 0570-015-544