Dodger Stadium

【球場】歴史を感じながら、ドジャースタジアムを巡る

 

かつては野茂さんの活躍などもあり、日本人にも馴染みのあるDodgers

Dodgersの本拠地Dodger StadiumLos Angelesにあるのですが、想像していた以上に気分が晴れやかになる球場でした。
2022年のオールスターゲームでも使用されていましたね。

注意したいところもあるのですが、Los Angeles観光の際には必ず訪れてほしいおすすめスポットです!

 

ドジャースタジアムは手荷物に注意!!

まず気を付けてほしいのが、手荷物!
これはもう絶対に行く前に知っておいてほしい情報です。

 

 

基本的に、MLBの球場はバックパックや大きいカバンはNGで、クリアバッグか小さいカバンでないと持ち込むことができません。
Dodger Stadiumの場合は30cm×30cm×15cm以下のクリアバッグや、12cm×20cm×5cm以下のリストレットやクラッチバッグなどは持ち込み可能なのですが、それを超えるバッグは本当に許してくれません。

以下、Dodger Stadiumの規定です。

Bags, backpacks, beach bags, hard/soft coolers, large purses, etc. are no longer permitted. Only adult diaper bags, diaper bags that accompany infants, clear plastic bags smaller than 12”X12”X6”, and non-clear wristlets/clutches no larger than 5”x8”x2” are permitted and subject to search. 引用:Dodger Stadium Policies and Information

ちなみに赤ちゃんグッズや医療グッズなどのための大きいバッグの場合は例外として持ち込みが認められています。
(それがOKなら普通のバッグでもOKじゃないの…?とは思いましたが…)

 

クリアバッグ、こんな感じですね!

 

今まで行ったことのある球場の中で、荷物の大きさが一番厳しかったのがDodger Stadiumでした。
私はManhattan Portageのボディバッグをいつも球場に持って行っていたのですが、この球場だけ持ち込み拒否されました(泣)

NGだった場合は近くに停まっている指定のトラックの荷台に預けなくてはいけないので、一度入口から駐車場に向かって移動します(そこまで離れていない場所に、分かりやすくトラックが待ってくれています)。

貴重品を抜いたバッグを預け、番号札をもらい、証拠に写真を撮っておいて、試合後にまた同じ場所に取りにくればOK。

ここに預けるのに$10かかることや、安全面なども考えて出来る限り預けたくないので…本当にこの荷物の大きさ問題だけは注意していただきたいところです。

ちなみに私が訪れた日は、ラッキー中のラッキーで、無料で預けられる日でした。
Friday nightだったからなのか、何か他に特別な事情があったのか気まぐれなのかは分からなかったのですが、そういう日もあります!(笑)

 

ただ、預けた後ほぼ手ぶらで球場内を巡るのは想像以上にすっごく快適だった!
テロ対策のこのルールは、そうと決められているのなら従ってしまえば、案外とてもストレスフリーかもしれないです。
NBAの試合を観る時もほぼ手ぶら状態でないといけないと思うのですが、余計な荷物が無いと思いっきり楽しむことができるんですね。

フルサイズの一眼レフは持ち込めたので、そこは安心しながらたくさん撮影していました。
…15cm以上のレンズは認められていないですが(泣)

Still and video cameras are permitted in Dodger Stadium for personal use only. Taking photos or videotaping any game action is prohibited. Fans may not block aisles or obstruct the view of others. Professional photographic tools (such as tripods, telephoto lenses, etc.) are not permitted in the stadium. Lenses cannot exceed 6″ in length. 引用:Dodger Stadium Policies and Information

 

この最初の関門を突破すれば、あとはひたすら楽しむだけです!

 

DJが音楽を流していて入口からテンション上がる!!

 

歴史を感じる球団

Dodgersは1883年創立のチームで、元々はBrooklynの球団(Brooklyn Grays)でした。
Los Angeles Dodgersになったのは1958年のこと。
なんと、19世紀から歴史が始まっている球団なんですね。

それ故に、様々な社会情勢に揉まれながらとても濃い歴史を築き上げてきました。
Dodger Stadiumではあらゆるところにその歴史を物語ってくれるモニュメントや写真などが展示されているので、Dodgersのその長い歴史を学ぶことができます。

 

例えば、球場入口のセキュリティを抜けてすぐのところにある、Sanford KoufaxJackie Robinsonのモニュメント。

 

Sanford Koufaxはオーバースローが特徴的な左腕投手。
「The left arm of God」と呼ばれた有名な選手です。
(とは言ってみたものの、私は存じ上げませんでした…)

1955年にBrooklyn Dodgersに入団後、1966年にLos Angeles Dodgersを30歳の若さで引退するまで、野球人生をDodgersに捧げました。

1965年にシーズン382奪三振を達成し、後にNolan Ryanが記録を塗り替えるまではMLB最多奪三振の記録の持ち主でした。
サイ・ヤング賞を2度も獲得している、ノーコンと言われている時もあったようですが、確実に実力のある選手です。

2013年にはDodgersのスペシャルアドバイザーに就任されたようです。

 

Sanford Koufax #32

 

Jackie Robinsonは、MLBの体制が出来上がってから最初のアフリカ系アメリカ人選手。
(メジャーリーグ最初のアフリカ系アメリカ人選手はMoses Walker

彼はNegro League baseballで活躍後、1945年にKansas City Monarchsに入団し、マイナーリーグではありますがMLB選手の一員となります。
そして1947年にBrooklyn Dodgersに入団、メジャーデビューを果たし、1956年まで同球団で選手として活躍していました。

この頃は、今よりアフリカ系アメリカ人への差別が激しく、扱いがひどかったということは誰でも知っていると思います。
そんな中で、彼が白人選手に混ざって活躍をするというのは、同じように差別をされていた方々からするととんでもない希望になっていたのでしょう。

今でも毎年4月15日には、背番号42番のユニフォームを選手全員が着用して試合をする『Jackie Robinson Day』が開催されています。
スタジアムにあるモニュメントなどからも、彼に対する底知れない敬意を感じられますね。

 

Jackie Robinson #42

 

Robinsonのモニュメントに腰掛ける子供が可愛い(笑)
物心がつく前からこうやって自然と野球と歴史に触れるのはとてもいいことなんだろうなと。

 

 

ちなみにスタジアムに入って進んでいくと、スタジアム内の壁にもこんなに大きなJackie Robinsonが。
偉大な選手は時代が変わってもいつまでの偉大なのですね。

 

 

Dodger stadiumの何が魅力的だったかというと、ロサンゼルス内とはいえ別世界に来た気分になれるということ。
Friday Nightだからということもあるかもしれないですが、スタジアム内のカラー、テーブルや椅子、音楽が気分をすごく高揚させてくれる。

しかも基本的に天気がいいので、太陽のおかげでさらに気分が高まります。

 

 

早めにスタジアムに入って、飲食している人たちのなんと多いこと!
既にパーティは始まっているのです。
飲食店や飲食スペースが多いのも魅力的ですよね〜。

 

 

開場してしばらく、センターのフェンスが空いているので外野のフィールドを間近で見ることができます。
子供たちだけでなく大人たちも大興奮!
ここには写真下部のようなクッション性のある置物が用意されているので、そこではしゃいでいる子供たちがとても多かったです。

子供が広々と遊べる場所があるのは、とてもありがたいですよね。

 

 

もう少し先に進んで、レフト側にはドジャースのブルペンがあります。
ビジターチームのブルペンはライト側に。

「Will Smithがいるー!」とブルペンにいるキャッチャーを見て大興奮の私(笑)
この付近の席に座っている方や、飲食を楽しんいるお客さんはずっとブルペンを見て楽しんでしました。
迫力のあるブルペンだったなあ!

 

 

そして球場を歩いていたら、また歴史を感じさせてくれるスポットがありました。
歴史的な展示物がたくさん。
昔のグラブを改めて見ると、野球のグラブの進化に感動します。

グラブの他にも記念品や写真などが展示されていて、スタジアムの中にある野球館、のようなスペースでした。
一部、特定のチケットが無いと立ち入ることのできないエリアもありましたが、基本的には誰でも見物可能です。

 

 

ちなみにこの時一緒にいた人が「この子Dodger Stadium初めてだから、記念にバッジか何かプレゼントしてあげて!」と言ってくれてスタッフの方からいただいた『1st DODGER GAME』バッジ。

これ持ってる人、意外とレアなのでは!?

 

 

上階で見た心に沁みる夕焼け

さて、試合観戦に移ります。

今回購入したチケットは
Section:4RS  Row:A Seat:11
$69(+手数料$13.10)

Dodger Stadiumはフロアにそれぞれ名前が付けられています。

1階席…Field Level
2階席…Loge Level
3階席…Reserve Level
4階席…Top Deck

他にもDugout Club(バックネット裏のVIP席)やSuite Level(2階席と3階席の間にある席)、Pavilion Seats(外野席)など席種がいくつかあるので、観戦スタイルによって選べるのが楽しいですね。
次はDugout Clubで、飲食放題のVIP待遇を受けたいなあ〜と考えています(笑)

こちらにあるアップグレードされたDodger Stadiumの画像をみると、なんだかわくわくしてくる!

 

私が選んだ席は、Reserve Levelにある座席。
思っていた以上に高いところにある席だったので、球場全体を見渡せるその光景が最高でした。

 

 

正直、真夏に階段を3階や4階まで上がるのは結構な苦行です。
エレベーターは用意されているのですが、混んでることが多いためなかなか使いづらいかもしれません。
急いでいない場合はぜひエレベーターで省エネで上階まで移動することをおすすめします。

 

この写真で、どれだけ座席が急だったかが伝わりますでしょうか…。
これは転げ落ちる!とすごく慎重に階段を移動していました。

 

 

でも、それだけ高い場所だからこそ特別に味わえる光景があるのです。

それは、スタジアムと、スタジアムの向こうに見える山と、夕方から夜にかけて変化を見せるグラデーションの空。
私はマジックアワー大好き人間なので、「ここ、選手は遠いけれど特等席なんじゃない!?」とウキウキでした。

Reserve Levelからでも十分きれいな光景が見られますが、ひとつ上のTop Deckからの方がもっと綺麗に見られると思います。

 

 

Top Deckまで上がって、グラウンド側ではなくスタジアムの外を見渡してみてください。

DowntownやHollywoodなどが見えて、一気にテンションが上がります。
DowntownもHollywoodも、その場にいるとだいぶ汚いところや危ない場面が見えてしまうので、私はここから見るのが一番きれいに目に映るな〜と思いました(笑)

そして、陽が沈む瞬間が、最っ高に美しい。

 

 

急げ〜沈む〜!と走って行ったのですが、沈むギリギリでなんとかパシャリ。
この写真はお気に入りすぎて、iPadのロック画面にしています。

まさかこれが、野球場から撮ったLos Angelesの夕焼けだなんて。

誰にも知られることのない、自分だけの夕焼けが最っ高に美しい。

 

 

陽が沈んでしまったので、Top Deckにあるグッズショップを物色。
もちろんDodgersグッズしか売っていないけれど、種類が多くてルンルン。

 

 

Dodger Stadium名物のDodger Dogがグッズ化されていた(笑)
これかわいい!ほしい!と思ったけれどさすがに我慢しました。
Dodgersファンの方は、記念にぜひ!

 

 

アメリカ文化が詰まったレフト側外野席

初めは購入したReserve Levelの席で観戦していたのですが、移動する途中で見つけたご飯が食べてみたくて下階に移動してきました。

チケットを購入するときは指定席のチケットを購入しますが、特別な席でない限り空いている席に座ってもお咎めなしなのがMLBの嬉しいところ(笑)
もちろんいい行動ではないですが、割と常識で誰もがやっていることのようです。

Pavilion Seatsという外野席が気になったので、ひとまずここで観戦することに。

 

 

この席は横に仕切りがなく、長いベンチのようなタイプ。
席番号はついていますが、おそらく皆さんてきとうな場所に座っていると思います。

 

 

ふと内野側に目をやると、永久欠番がずらり。
右側2つは、数字ではなくマイクのアイコンが描かれています。

これは選手ではなく、Vin ScullyJaime Jarrínというふたりの名物実況者。

Vin Scullyはちょうど私が訪れた約1ヶ月前に惜しまれつつ94歳で亡くなったスポーツキャスターで、1950年から2016年までDodgersの実況としてファンからとても愛されていました。
Jaime Jarrínはスペイン語のスポーツキャスター。1959年から2022年までDodgersの実況として活躍しており、こちらもファンからとても愛されている方です。

選手では無いのに永久欠番と並んでマイクのアイコンで飾ってくれるなんて、実況者としてこんなに光栄なことはないでしょう。
私もMLBのあの緩く熱い実況は大好きで、長年チームを盛り上げるために活躍してくれた実況者を讃えるたくなる球団の気持ちはすごく分かります。

そして、42番だけ色が違う…。
それだけ特別な存在なんだなあ、Robinsonは。

 

 

この外野席で、アメリカだな〜と感じる出来事がありました。

ビジターチーム(San Diego Padres)からホームランが出る度に、話し声が聞こえなくなるほどのブーイングの嵐。
ブーイング自体は他のスタジアムでももちろんよく聞くのですが、Dodger Stadiumならでは、Dodgers vs Padresならではの瞬間を目撃しました。

ホームランボールが飛び込んできたのは、Dodgersファン側の外野席。

ふつう、ホームランボールをキャッチしたら相手チームであっても嬉しいですよね?

ですが、「Through it!! Through it!!(投げろ!)」というまさかの周りからの圧力。
結局ボールを取った方は、せっかくのホームランボールをグラウンドに投げ返していました(涙)

 

PadresはDodgersにとって因縁の仲、古くからのライバル同士なのです。
他の球団だったらそんなひどいことしなかったのか…は不明ですが、少なくともこの席にいたらPadresのホームランボールは持って帰れなそうでした。

その光景をこの日ここに座っていた30分くらいの間に2度も見てしまうとはなあ(笑)

 

 

ご飯は、グッズショップにもグッズが置いてあったDodger Dogもシンプルでいいと思うのですが、特に特徴の無い普通のホットドッグらしいので、他にぜひ挑戦していただきたいご飯があります。

 

 

私が断然おすすめしたいのが、Base Bowlという照り焼きチキン丼!!(名前が合っているかは少し怪しい)

これはMLBの全球場に置いてもらいたい!!
ブロッコリーは少しだけ硬めだけれど、ちゃんと和食。
照り焼きすごく美味しい。

今まで訪れたMLB球場の中でダントツ美味しいご飯です。
これはまた食べに行きたい…!書いていたらまた食べたくなった!

 

 

このボール型のボウルも持ち帰りOKなので、今家で使っております。

食べ終わった後にお店に感想を伝えに行ったら、店員さんがすごく喜んでくれました。
日本から来ました、と伝えた上でわざわざ「美味しかった!」と伝えたので、より喜んでくれたみたいです。

ぜひ、試してみてください!

 

 

Los Angelesの中で一番好きな場所

個人的にLos Angelesには苦い思い出がありあまり好きではなかったので、このスタジアムがこんなにも楽しい場所だとは知りませんでした。
ここは今後も何度も来たいな〜。

実は今回は一人旅でしたが、ここのスタジアムに向かう道で出会った現地の方がずーっと案内をしてくれていて。
そのことについては後日別の記事で書こうと思っています^^

 

最後に移動してきたField Levelのバックネット裏席で、偶然にも先発だったダルビッシュ選手が大活躍している姿を間近で見ながら、Dodger Stadium観光は幕を閉じました。

ちなみにこの日はダルビッシュ選手が日米通算3,000奪三振を達成した日。
マウンドに立っている姿も三振を奪っていく姿も、すべてが格好よかったなあ!

 

 

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Dodger Stadium

1000 Vin Scully Avenue
Los Angeles, CA 90012
866-DODGERS